愛犬は家族の一員ですね

今年1月に愛犬を亡くされた知り合いがいます。それはそれは人なつっこく、優しくフレンドリーなゴールデンリトリバーでした。私たちがそのことを知ったのが5月でした。相方がお悔やみに伺った後のお手紙です。愛犬に対する愛情がひしひしと伝わってくる美文と思い、いつかご本人の承諾のもと公表しようと思っていました。半年がたち、落ち着かれたと思い、公表をお願いしたところ了承して頂きましたのでここに掲載させて頂きます。

謹啓 先日は温かいお気持ちをいただき、誠にありがとうございました。思いがけないことに動じてしまい、お上がりくださいともご案内できず大変失礼しました。先生がお帰りになってすぐ、かわいらしい御明かしを頂戴し、月命日にもつかわせていただきました。
 ○○のいない毎日は虚しく、仕事や家事をする体がひとりでに動くのを、もう一人の自分がぼんやり眺めているような心地です。思い返せば、今年は土手の桜も見ず、春がいつ来ていたのかも知りませんでした。ばらが咲いていたのですね。筍が伸びていたのですね。五月も終わるというのに、まだめそめそとしてご報告しなければと思っていたのですが、どうしても言葉が出てこず、このようにおそくなりましたこと、改めてお詫び申し上げます。○○をかわいがっていただき、本当にありがとうございました。
 末筆ではございますが、先生とご主人様と暖ちゃんが、日々すこやかに過ごされますよう心よりお祈り申しあげます。これから暑くなってまいりますので、どうぞご自愛くださいませ。ばらは大切に育てて、来春の満開をご覧に入れたいと存じます。この度は誠にありがとうございました。敬白

                      令和三年五月  ○○ ○○