マッシャ

個人指導時代に書いた、高校教師時代の思い出の文です。今だったらなんか言われそう(>_<)。以下本文

 

私が担任した生徒にM君がいます。ニックネームは「マッシャ」。
ひょうきん者で、クラスの人気者でした。
どんなときも、私の言う反対の事をやる、生意気で、やんちゃな生徒でした。
当然私の印象は悪く、いつか何とかしなければならんと日々思っていました。
ある日そのマッシャ、悲壮な顔で私の所に来て、とうとう泣いてしまいました。
 M:「先生、俺死んでしまうよ!!」
 K:「どうした?」
 M:「血の小便が出る(;。;)」
 K:「何!大変だ!ちょっと一緒にトイレに行って出してみろ」
  ~トイレにて~
 {シャー}(効果音)
 M:「ほらぁ」
 K:「こりゃあ大変だ。短いつきあいだったなぁ」
 M:「そんなぁ!俺死ぬんかぁ!!」
 K:(深刻な顔で)「とりあえず、カップに採って保健室に行こう」
 ~すっかり死の恐怖におびえはじめたマッシャをつれて養護教諭の居られる保健室へ~
 養:「若い頃は割とよくある血尿ですよ。心配ないです」 とのこと。(*^▽^*)
そのとき、私をにらんだマッシャの目は今でも忘れません。すっきり!

ボタンの掛け違いで、私がサッカー部の顧問を仰せつかりました。
マッシャもサッカー部。あんまり勝手なもので、怒り任せに、ヘディングの特訓をやりました。
 K:「おまえは、サッカーの蹴る方は全然問題ない。ヘディングが少し弱いね。特訓しようか」
 M:「じゃあ、やる」
それから、至近距離で私がボールを投げ、ヘディングで返す練習開始
どういうわけか、投げる玉が強くなっていき、最後は彼の額が真っ赤になりました。
 M:「先生、なんか個人的な感情入っていねえか?」
 K:(ばれたかな)いやいや、これぐらいの強さが一番いい練習になるんだよマッシャ」

この練習は1週間続きました。今だったら体罰で懲戒ですかね?
実は蹴る方の技術も大問題で、ゴール前4mの距離で、キーパー居ないのに上にはずしたという、ギネス級の記録を持っています。
          玉見て蹴れ!
今どうしてるかなあ?

高校は勉強だけではありません。中学よりもずっと自分を主張できますし、私たち教員の対応も半おとな扱いです。より良い高校生活を夢見て今はがんばりましょう!